『図書館の大魔術師』考察ブログ

~しがないつぶやき【Z:sub】~

外貨を両替した話

■ 引き出しからドル札

母が突然、実家のぼくの部屋を片付ける、と言い出したので、必要なもの・不必要なものの仕分けのために、しばらくぶりに東かがわ市の片田舎へ帰りました。

 

基本的には、大学時代の講義ノートや配られたプリント、そして書籍類です。

 

大学時代のレジュメやら資料プリントやら、意外とこまめにクリアポケットのファイルに入れて保管していました。しかし、それももう今となっては見返したりするようなものではありません。講義で使ったような専門書も、資料として汎用性のあるごく一部を除いて、すべて処分することにしました。

 

本棚があらかた片付いたら、次は勉強机。この机の引き出しの中にも、わけのわからないものがたくさん保管してありました。有効期限の切れたパスポートやら、高校の時の生徒手帳まで、よくとってあったものだと、我ながら妙に感心します。自分が受けたセンター試験の問題冊子までありました。

 

そんななかから、1枚の封筒が。

 

金券ショップ 米ドル キャッシュ

 

これが何かというと、金券ショップで米ドルを買ったときにキャッシュの入っていた封筒ですね。たしか、銀行で換金するよりもお得に外貨が手に入るという話を耳にして、高松の商店街にある金券ショップへいそいそと買いに行ったと記憶しています。500ドルのパックと一緒に買った、その片割れですね。

実際の話、銀行で換金するのとどれほど差があるのか、ぼくのような少額ではほんの数十円から百数十円だと思いますが、入手が楽なのは確かです。

 

なんで米ドルのキャッシュを買ったのかというと、ぼくは学生時代に2週間だけモスクワに滞在した経緯がありまして、そのときのものですね。いやいやロシアの通貨はドルじゃないだろ、というお声が聞かれそうですが、確かにそうなのです。おかしな話で、われわれはモスクワ大学の寮で2週間、寝泊まりをしたのですが、なぜか、そのときの滞在費を米ドルで支払うように言われていたのです。だからあらかじめ日本で滞在費だけ米ドルで用意していたわけです。ロシア国内ではどれだけルーブルに信用がないのか。

 

さて、こんなものまで思い出にとってあったかと、なかば呆れながらも一応、念のために中身を確認しました。するとどうだ、まだ米ドル札が入っているではありませんか!

その額、$20が3枚、$10が2枚、$1が10枚の、しめて90ドル!

うん、たいしたことはない。

換金せずに、まだとってあったんですね。棚からぼたもち的な臨時収入です(正確には引き出しから米ドルですが)。

どうでもいいことですが、米ドル札というのは日本円のお札と比べてサイズが小さくて、紙の質もそれほど上等とは言えないようなもので、知らずに見るとおもちゃみたいな印象を受けますね。10ドル札なんてオレンジ色っぽくて、一瞬本気で人生ゲームのお札かと思いましたもの。

 

 

■ いざゆけ換金!

さて、この外貨をいかにして日本円に換金するか、より正しくは両替するかですが、これには少々頭を悩ませました。というのも、外国通貨というのは最寄りの金融機関でホイホイと換金できるものではないからです。扱ってくれるのも、本店や地域の旗艦店のような大きなところでなければならないし、そもそも金融機関は平日の日中しか開いていない。

 

はて困ったと思いながら数日が過ぎました。そしてあるとき知人に、これこれこういうわけで米ドルを日本円に換金したいと思っているが、なかなかどうして面倒で、という話をしてみると、こう言われました。

 

「空港の両替機が使えるんじゃない?」

 

なるほど、これは盲点でした。たしかに空港なら、週末・祝祭日関係なく開いているじゃないか、たしかイオンATMのそばにあった気がする、ということで早速調べてみました。すると見よ、確かにイオンATMの真横にあるではありませんか。どうやら午前9時から午後9時まで、土日祝日も関係なく利用できるようです。この際、手数料には目をつむろう。

 

てなわけで、次の休みにドライブがてら高松空港まで出かけていきました。5月の連休やお盆・年末年始といった繁忙期(多客期)でなければ最初の1時間が無料なのもありがたい。ロビーに入って国際線の受付方面へ。

 

はい、ありました。

 

百十四銀行 外貨両替機

 

ジェットスターの受付の向かいです。これは百十四銀行が管理しているものなんですね。

 

外貨の両替は、高校でオーストラリアへ行ったときと、大学時代に例のモスクワへ行ったとき以来で、どちらも有人の窓口で換金したために、おっかなびっくり機械を操作します。

 

そしてわかったこと。

外貨両替機にはお札が1枚ずつしか入らない

 

ふつうの日本のATM、それこそ真横にあるイオン銀行ATMのように、お札をまとめて受け入れてくれないのです。つまり、自販機にお札を差し込む如く、合計15枚を1枚1枚ゆっくりと入れていくはめになりました。うしろに長蛇の列でもできてしまったらどうしようかと思いました。換金は入れ終わった総額でやってくれるので助かりましたが。

本来の用途としては、外国から来た人が高額紙幣をほんの数枚だけ突っ込んで換金するためのものなのでしょう。これだけカード決済やQRコード決済が普及している現在ですから、そもそも現金をそんなにたくさん持ち歩く必要はないわけです。ぼくのように合わせて15枚もお札があるんなら、はじめから銀行に行け、ということなのでしょう。なにごとも勉強です。

 

そして換金し終わったあとに出てきたレシートがこちら。

 

 

換金した日の為替レートは1ドル108円だったと思いますから、1ドルあたり4円くらいの手数料を取られている計算になります。もっときちんと調べれば、さらにお得な換金方法もあったとは思うのですが、数百ドル分を換金するならいざ知らず、たった90ドルの話です。差があったとしても数十円でしょう。むしろ、休日関係なく利用できるのですから、こちらのほうが手っ取り早いと思います。ぼくとしては手数料で9,000円を切るのを覚悟していましたから、うれしい誤算でした。

 

しかし、ふと思ったのですが、ぼくのはキャッシュで、なおかつ米ドルというメジャーな通貨だったので、やろうと思いさえすれば、それほど労せずに日本円に換金できます。これがもし、昔あったような「トラベラーズチェック」などであったら、換金せずに放置していると、下手をすると“無効”と言われたりしたかもしれませんし、ヨーロッパの通貨ならユーロに変わる前のフランやマルクは、もう日本国内では扱ってくれないかもしれません。そのへんはきちんと調べる必要がありそうですね。