『図書館の大魔術師』考察ブログ

~しがないつぶやき【Z:sub】~

電子辞書を買い替えまして。

■ 電子辞書って、便利よね

勉強に辞書を使うなら、紙が良いのか電子辞書が良いのか、いろいろと意見が分かれます。自分の教室に通う生徒に聞いてみると、高校生でも英語と古文は紙辞書を指定されるケースもあるようです。あくまでも個人的にですが、ぼくは高校生以上は条件付きで電子辞書がよいと思っています。

 

というのも、検索の利便性・即効性を鑑みた場合、あたりまえですが電子辞書のほうが紙よりも圧倒的に速いのです。高校生の、とくに大学受験の英語では、とにかく膨大な長文・英単語を制限時間内に処理する力が求められます。英単語は、別に単語帳があってそちらで覚えるわけですから、とにかく疑問に思ったことはすぐに調べる、その習慣のほうが大切で、「すぐやる」ためには紙よりも電子のほうがハードルが低いのです。

 

ただし、紙の辞書の引き方もわからないようでは困りますから、小学生・中学生には逆に、辞書を常に手元に置いてもらって、素早く引く練習をしてもらいたいと思います。たまに小学生(高学年ですよ)に辞書を引かせると、慣れてないからもう遅いのなんの。辞書は先頭の文字も2番目以降の文字もすべて五十音順に並んでいるというのに、てんでおかしなところを探したりするものですから、見ているとホントにイライラします。学校でいったい何を教えてるんだ! と、怒り心頭に発するとはまさにこのことです。「条件付きで」というのは、つまりそういうことです。

かく言うぼくは高校時代、英語の辞書だけは紙を使い続けましたけどね。なんというか、調べても調べても頭に残らないような気がしたので。でもそれが真実であったのか、単なる気の持ちようであったのか、いまとなってはもうわかりません。まぁその、大人になってしまうと、「紙をめくる感触」のほうが心地よかったりして、あえて紙辞書で調べたりもするのですが。

 

 

■ 電子辞書遍歴

ぼくは高校の時から紙の辞書と併用で電子辞書も持っていましたから、もう使用歴は20年弱になります。2000年を過ぎた頃から、電子辞書は液晶画面が大きくなって、使いやすくなったように思います。

 

最初に持ったのはカシオの「EX-word」でした。高校のクラスが国際コミュニケーション類型といって、高2の夏にホームステイが組み込まれていたために、クラスメイトは全員、電子辞書を持たされたと記憶していますが、当時のは現行のモデルよりもなんだか重たかったように思います。入っていたのは広辞苑漢和辞典ジーニアスの英和・和英、それで全部でした。古語辞典も、百科事典のマイペディアも入っていません。それでも、この辞書はそこそこよく働き、ぼくは無事に高1の勉強とホームステイをクリアすることができたのでした。

 

ただ、やはり高校生の男子が扱っていたからでしょうか、高3のはじめくらいになると液晶画面が、なんというかブツ切りみたいに表示されるようになって、親と相談して一度買い換えました。これも確かカシオだったと思うのですが、こちらはもうほとんど記憶に残っていません。マイペディアが追加されていたことだけは覚えています。

 

この2代目辞書で受験も乗り切り、地元の香大に進学してからもしばらく使っていたのですが、正直言って“はずれ”だったようで、大学受験のときから裏面の滑り止めゴムが1か所とれてしまい、入力のたびにガタつくのがどうにも気になってしまうという、困った仕様になってしまいました。そこでこれを、居間に1台置いておきたいと言う母に譲って、新しいのを探すことにしました。そして、20歳のころに高松市ヤマダ電機で見つけたのが、これ。

 

SEIKOの電子辞書

 

ぼくが買ったときは店頭展示品しか残ってなくて、たしか表示価格が11,000円だったのですが、こちらが何も言わないのに1万円以下に値引きしてくれました。

 

 SEIKOの電子辞書

 

必要最低限のコンテンツで、他社製品に比べてキーが押しやすいと思います。じつは『家庭の医学』も入っています。

 

セイコーインスツルという、SEIKOの関連会社が出していた電子辞書です。いまもそうなのですが、この頃から、電子辞書には100以上の膨大な数のコンテンツが収められるようになってきて、それに応じて価格も上昇の一途をたどっていました。ぼくが欲しかったのは広辞苑(または国語辞典)、英和・和英、漢和辞典、そして百科事典といった最低限のコンテンツだけ。そんなふうなのを探しに探したあげく、ここにたどり着きました。

自分が必要と思う辞書だけカスタマイズできたらいいのに、と何度も思ったものですが、そうか、よく考えたらスマホの有料アプリなどがそれにあたるわけですね・・・。ただまぁ自己弁護するなら、塾講師という職業柄、仕事中(すなわち授業中)にケータイを触ることははばかられるため、辞書だけ独立していてほしいという気持ちがあるわけで。

 

SEIKOが電子辞書を出していたなんて、今となるとにわかには信じがたいわけですが、ちょっとホームページを見てみると、元来は時計の部品メーカーのようですね。カシオがG-SHOCKとか時計も出しているわけですから、そう考えるとさほどおかしくはないかもしれません。ともあれ、いま現在、市場で見かけるのはカシオとシャープの電子辞書だけです。これもちょっと調べてみると、どうやら2015年3月をもって、電子辞書事業から撤退したようです。となると、こんな辞書、もはや骨董品と言っても差し支えないかもしれません。

 

 

■ (ほぼ)最新モデルへ

この辞書を買ったのが20歳過ぎでしたから、もう15年近く使い続けている勘定になりますか。実際、さすがSEIKOというべきか、買ってから今日までこれといった故障もなく、まだまだ現役で使い続けられます。ただ、百科事典の本文記事は2004年の編集・制作となっており、広辞苑も第5版(いまは7版です)、ジーニアスもそろそろ第6版が出ようというのに第3版といった体では、さすがに若干の不便さを多少なりと感じ始めていたところに、勤務先の教室のアルバイト講師の先生に新型の電子辞書を見せてもらって、衝撃を受けました。

 

まず液晶画面の明るさとキレイさ。コンテンツの充実、百科事典もマイペディアでなくてブリタニカ国際大百科事典! なにこれ最近のは写真も載ってるの!? てなことで、ここ半年くらいずっと、家電量販店に立ち寄るたびに電子辞書コーナーを物色してきました。

 

パンフレットを手に通路を行ったり来たり、のぞき込んだりしゃがみこんだり、1回店の外に出てみたり、そんなことを繰り返して約半年、迷いに迷ってついに買ったのが、これ。

 

シャープ Brain

 

シャープの「Brain」です。

 

シャープ Brain

 

最新型にしてしまうと価格が軒並み4〜5万、どうかすると6万をこえたりするので、型落ちの2020年モデルにしました。カシオのと違ってシャープは広辞苑が入っていないのですが、ぼくは仕事でコラムを書いたり保護者向け資料を作ったりするので、むしろ国語辞典が収録されているほうがありがたいのです。

 

すごいですね、いまの電子辞書って。ずぅーっと触っていられますね。

百科事典から動物・昆虫図鑑まで入ってるもんだから、もうジャンプにジャンプを重ねて最初に何を調べようとしたか忘れるっていうね。すごい仕様だと思ったのが、ディスプレイを反対側にパタンと倒してスマホみたいな形に変形できて、スキマ時間に単語とか英検とか自分で勉強できるんですって。

 

製品説明によるとコンテンツ数が260もあるそうです。たぶん、一生のうちには使い切れないですよね。