『図書館の大魔術師』考察ブログ

~しがないつぶやき【Z:sub】~

共通テストで起きた事件と不正、そこから見えてくるもの

■ 受験会場で事件とかマジ勘弁

今年の共通テストはいろいろと波乱があったようです。

まず試験当日の朝に東大で刺傷事件が発生、犯人は今年の受験生かと思いきや、まだ高2。

受験のストレスが高じての犯行であれば、同情はできなくとも理解はできるというものですが、実行したのが現役生や浪人生ではなく高2だったというのは、どうにも不可解です。

 

そして試験中の不正。
こういう不正はセンター試験共通一次の時代から枚挙にいとまがありませんけれど、スマホで写真を撮って外部に送り、リアルタイムで解答を受け取るなどという手法は、スマホSNSが普及する前ではできなかった芸当です。

 

とにもかくにも、筆者自身センター試験の受験経験があるがゆえに言えることですが、自分の受験会場で不正行為や事件、そのほか試験管側のミスなどがあった日にゃァ、浮かばれるものも浮かばれない、気の毒としか言いようがございません。

 

 

■ 電子機器の持ち込みを完全に防ぐ術はないのか

ネットニュースに上がっている不正行為には、やはり現代の特色というか、スマホを持ち込んだものが散見されます。

 

スマホで分からないことを調べようとする発想は、それでもまだ「まっとう」というか、通常ひとりで思いつく範囲の不正だと思います。その視点で考えると、「スマホで撮った写真をスカイプで送り、登録しておいた家庭教師に解答を送り返してもらう」という手口は、他人の手を借りているという意味で非常に悪質であると、ぼくは思います。

 

1990年代までなら、まだまだ高校生が携帯電話を持っていることも少なかったわけですけれど、1人1台が当たり前の現代において、携帯端末を持ってくるなと言うほうが無理な相談です。であるなら、受験会場それぞれでクロークのようなところを設営し、そこに一括して預けてしまう仕組みにしてはどうでしょう。

 

それに、うまく会場に隠して持ち込んだとしても、電源が入っていなければ使い物にならないわけですから、電源の入っているスマホを探知するような、業務用のアプリを開発すればよいのでは、とも思います。近くのiPhoneiPhoneで検索できるのですから、それほど難しいことではないと思うのですが。

(書きながら思いました。どうせそれもイタチごっこになるのでしょうし、そもそもそこまでやらなければならないということ自体が嘆かわしい話でございます)

 

 

■ 受験生のなかに垣間見える幼さ

なんというか、スマホを持ち込んでわからないことを調べようとしたとか、何度注意されても隣の席の解答をのぞき見ようとするのをやめなかったとか、非常に幼稚な振る舞いが気になります。

 

センター試験や共通テストの受験というのは、本番に至るまでの過程において、自分をある種の極限まで追い込む行いだと、ぼくは思っています。多感な高校生の時代にそういった経験を踏むことで、人間の精神は段階的に成熟していくのではないかと考えています。受験でカンニングをしないというのはある種の紳士協定、暗黙の了解ですから、そのルールが理解できないのなら、それはもう、本来試験を受けに来てはならない生徒だと思うのです。

 

はじめにも書きましたが、なんの落ち度も無いのにそういったトラブルに巻き込まれてしまったごく一般の受験生には、もはや気の毒すぎてかける言葉もございません。